田舎だより 2015年3月号

 311日と言う日は、東北の人々にとって忘れられない日となりました,とりわけ福島県民にとりましては決して忘れられない日でもあります、当日の地震の揺れはすさまじいもので、駐車場の自動車が互いにぶつかり合うほどの揺れ、そして津波、原発事故、ひき続く風評被害と被災者たちは今も尚復興とは、ほど遠い思いで4年目の311日を迎えました。

  ところで、福島は原発事故から3年経った今でも風評被害が払拭されないで悩まされ続けています、そうした中でも、昨年5月に行われた私の田んぼの田植えには原発事故以前のような人数の人たちが首都圏から来ていただきました事で、今年の田んぼ作業にも一層頑張る力が湧いて来ているところであります。

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 上の写真は昨年の田植え交流会のようすですが、とくに都会の若いお母さんたちが子供たちを連れて来ていただくことは大変うれしいことであります、主に大和市や川崎市などの若いお母さんたちですが、今年5月の田植え交流会にも来てくださるようなので楽しみにしているところであります。

 また、今なお風評被害が続く中でも,福島の人たちは、福島は負けない、みんなそう言う思いで、米や、野菜作りに頑張っています、それでなくとも日本の食糧需給率が低いのにこれ以上減ってしまったら、外国産の物が大威張りで入って来るのではないかと思いてなりません。

 こうした時代を迎えて先祖代々受け継いできた自分たちの家族農業をどうしたら守れるのか真剣に考えさせられている今日です

 わたしは、いつも皆さんに語りかけていることですが、やっぱり生産者と消費者の顔の見える関係を築いて行くことが消費者にとっても、生産者にとっても一番大事になって来るのではないかと思いを強くしているところであります。

 4月になると、いよいよ今年の田植えの準備がはじまります、ことしも大勢の方々に農業体験に来ていただけますよう楽しみにお待ちしています。

  さて、先日、「よみがえりのレシピ」と言うドキメンタリー映画をみにゆきました、山形県地方に今でも残る在来種の野菜を生かしたレシピ物語でしたが、焼き畑農業などの紹介もありまして、その地域にある伝統食や食材を守ると言うことは大変な事ではありますが、作る人たちと、そして、それを食べる人たちの間に、地域の味覚と感性が生まれることが何よりも大事なことではないかと言う映画でした。

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