今まで静まり返っていた田舎の田んぼの風景は5月に入ると田植えの準備作業や田植えを始める人もあって急に賑やかな田園風景に変わります。今年は今まで荒らしていた田んぼを耕して新たに田植えをする家もあったりして各農家も米作りに今までにない意欲がみられるようになっています。昨年からの生産者米価の値上がりが生産者の意欲向上につながっているからではないでしょうか。
わたしの家でも種まきをしました。今年は近くに居る孫の二人と東京から息子が応援に来てくれました。まさに私の家の農業は家族農業そのものであります。こうして孫たちまで農作業に時々にでも携わってもらうことは、米作りの後継者を育てる上でとても大切ではないかと思っています。昔は農家を継ぐ人は必ずと言っても良いほど一人は居たものですが、今日では外に出た人はほとんど戻っても来ないし手伝いにも来ないのが普通になってしまいました。そしてこれからは米作りの老齢化がますます進むわけだから日本は米の更なる増産など恐らく見込めないのではないでしょうか。
この度の米高騰の原因は自民党政治が長い間農家に低米価を押し付けて補助金までつけて減反政策を続けて来た結果であることはだれの目にも明らかになりました。そしてこれからやらなければならないことは、やっぱり何と言っても生産者への所得補償ですし、食料自給率をもっと高める事ではないでしょうか。そのことを求めて先月の30日には全国の農家の人たちは東京のど真ん中に集まってついに百姓一揆を行いました。これは決して一次的なものには終わらずこれからも消費者のみなさんと一緒に日本の主食であるコメを守るために頑張って行かなければならない事だと思っています。
ところで、今回の令和のコメ騒動で消費者の皆さんはどんな事を考えたでしょうか。わたしが皆さんに強く考えていただきたいことは、農村が寂れゆくことは、それは農村だけの問題でなく消費者のみなさんのところにもストレートに影響が及んで行くことではないかと思えてなりません。
そ して、農家の方々は祖先から受け着いて来た農地を守るために経営が赤字であっても自分の年金などを使いながら何とか頑張って居るのが現状であります。消費者の皆さんにもこうした農家の事情をご理解いただいて、これからも是非応援して下さいますよう願っているところであります。今年は生産者米価も少しは上がるようで若い人たちは米作りに例年よりは力が入っているようです。若い人たちが頑張り出せばたちまち食料の自給率向上につながることでしよう。
上の写真は孫たちに手伝ってもらって種まきをしているところです。次の写真は成長盛りの苗を手入れしているところです。5月の10日頃から田植えを始める予定です。秋になっての豊作をいのるばかりであります。