田舎だより 2015年5月号

 風かおる5月になると田舎では、男の子の誕生を祝う鯉のぼりが、昔はそっちこっちで見られましたが最近ではめったに見られなくなってしまいました,さみしい思いがしてなりません。

 しかし、そうした中でも一生懸命頑張っている子供たちがいました、今から3年まえに神奈川県座間市から私たちの野出島地域に来て、農業や昔ながらの油絞りをやりたいと言って家族6人で移住してきた、梨本清太さんの子供たちです、写真は清太さんの子供たちがアスパラガスのハウスに生えた雑草をみんなで取り除く作業をしているところです、いくら農村と言えども今どき子供たちが、畑の草むしりなど手伝う子供たちなど、どこへ行っても見られません、ところが梨本さんの家では手伝う時間は決めてあるそうですが、嫌がらないで畑の仕事も子供達がしっかり手伝っている素直な姿にはびっくりさせられています。

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 昔から、この親ありて、この子ありと、よく言われていますが、親もまた周りの人たちからも親しまれて、都会から来たばかりの人とは思いないほど地域の人たちとすぐに溶け合って暮らしているので世間からも感心され注目されています。

  さて、わたしがこの梨本さんを皆さんに紹介したくなったことは、福島県民がいま原発事故により風評被害で悩まされている時に、私が幾ら止めても、梨本さんたちは、不安もあるが夢もあると言って来てしまったことです、そして田舎に来て毎日がとても楽しいと言って家族みんなで頑張っている姿です、子供たちの逞しさもそこから出てきているのではないでしょうか、経営の方はまだまだ本格的とは言えないようですが、目指す方針とその構え方は時勢にかなったやり方であり生き方ではないかと思っているところです。

 少し詳しく説明しますと、本業であります油絞りの方は、口コミなどで頼むお客さんが、だんだんと増えつつありますし、その絞った油粕や米糠を使ってボカシと言う有機質肥料が出来ますから、化学肥料を使わないでもナタネや雑穀や野菜が立派に育てられますから、消費者のみなさんが待ち望んでいる安心安全な農作物が出来るのは間違いありません、そして自分が作るものを待っていてくれる人がいることほど張り合いがある事はありません。 

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       梨本清太さん

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       奥さんの朝子さん

 今や農村では後継ぎがだんだん減って、荒れ地が広がるばかりですが、梨本さんたち一家の頑張りは、そうしたさびれゆくその農村に一筋の光をもたらそうとしています。こうした事で地域の人たちの注目や感心も高いわけですが、こんどはマスコミもまた注目されまして、この度福島テレビが梨本さん一家の頑張る一年間の暮らしを取材する運びになりました。

 それは地域の人たちにとっても刺激をもたらすことになるだろうし、地域の活性化にも大きな貢献になるだろうと思っているところです。

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