田舎だより 2023年8月号

 

今年もお盆の月になりました。写真は私の家の庭にある80年からなる松です。この松の剪定作業は昨年までは自分でやっていたのですが、今年からは、高齢なため安全を期して庭師のプロに頼むことにしました。やっぱり綺麗な松になりました。わたしは庭の松などを眺めながら暮らすのも楽しみなのですが、やっぱり私は田んぼの稲の生長を楽しみながら暮らすのが一番の楽しみです。

 

 

春の田植えの時一株3本位しか植えなかった苗が7月中ごろになると30本にもなって田んぼ全体が青々となり稲の生長の勢いを表してくれます。そして夏の土用になるころには稲の根元には幼穂が育ち始めます。そして幼穂が出来はじめた証として稲の葉色が次の写真のように、やや黄色味を帯びた色に変わってきます。この時期の稲の姿を百姓の人たちは,土用笹色と呼んで来ました。この稲の姿になると豊作が約束されるわけで、こうした田んぼの風景を眺めて暮らすのが、わたしの楽しみの一つでもあります。

さて、田んぼの生長については先ず一安心していますが、心配なのは秋になっての新米の価格です。今年になって諸物価の高騰はひどい物です。農家の生産資材などは昨年からして倍の値段になった物もあるほどです。だから米作りを止める農家がどんどん増えて来ています。農家相手の地方の店屋さんなども商売を止めざるを得ない状況に追いやられています。まさに地方崩壊が始まっています。

こうした中で、岸田政権は軍事費ばかりに国の予算をつぎ込んで農山村の困り果てている人たちなどには、一行に見向きしない政治が進んでいます。昔から農家滅びれば国滅ぶ、と言われています。日本は食料の自給率は4割を切っています。日本は家畜の餌や国民の食料は国内で作るより外国から買った方が得だと言って輸入にばかりに頼って来たことが今日の食品をはじめ諸物価の高騰につながったのではないでしょうか。それに最近は台湾をめぐり戦争有事が騒がれ出しています。もしウクライナのように動乱など起きたら日本の食料事情は高騰どころか大変な食料難が起きてしまうのではないかと心配でなりません。

日本の近海でそうした動乱など起きないことを願うばかりですが、もし食料難などが起きたときのために、わたしが子供や孫たちに常に言え伝えていることは、農地と農機具は決して無くさないこと、そして食料に困るようなことが起きた時には人を助けられる人になるよう伝えています。

次の写真は自家用に育てて居るブドウです。うまく熟したら、みなさんの所にもお裾分け出来るかも。

 

 

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