田舎だより 2023年9月号

実りの秋9月になりました、実るほど頭の下がる稲穂かな、人としても是非そうありたいものであります。そして、また田んぼに於いても日に日にその姿をかえて山里の風景を美しくしてくれています。

春の田植えから米作りに力を注いて来た農家の人たちにとって一番こころの癒される季節でもあります。今年の夏は例年になく暑い日が毎日続き好天に恵まれまして稲作の生長が例年より一週間ほど早くなっています。また地域によっては雨が降らないために水不足で米の取れ高に心配なところも出て来ています。わたしの所は大きな川からポンプで揚水していますので心配しないで済んでいます。

 

 

さて天井しらずの諸物価の値上がりには、農家はとことん困り果てているところです。消費者のみなさんも同じ思いではないでしょうか。生産資材がどんどん上げられるのに農家が売る生産者米価がさっぱり上がらないのには全く困り果てています。それでも農家の人たちは、先祖から引き継がれている農地を守らなければならないと言う思いで、別な職業に勤めながらも頑張っているところであります。山里の田園風景もこうした人々のたゆまぬ努力によって保たれているわけであります。

9月は各地で敬老会が開催される月でもあります。わたしが住んでいる野出島地域には私より先輩で夫婦そろって元気に暮らしている人たちは5家族程おります。わたしは自分の長生きの勉強のため、こうした元気な人たちの家族を時々訪問したりしています。一番高齢の方は94歳ですが、自家野菜を作って地域にある直売所に出荷に行って、みんなとおしゃべりするのがとても楽しい、といっておられました。元気な先輩たちに共通していることは、皆さんは毎日せっせと自家野菜を作って楽しんでいることでありました。わたしの野菜作りも元気で長生きに繋がればと思っているところであります。

食べ物で治せない病気は医者でもなおせない、これは、医療の父と言われたヒポクラテスの言葉ですが、食べ物は健康にとって如何に大切であるかを教えてくれている言葉だろうと思います。わたしも野菜つくりに頑張っていますが、年上の先輩たちも夫婦そろって作物作りに楽しんでおられました。

作物を育てるためには、種まきの時期を考えたり雑草の草取りなど結構忙しいものです。探すものあれば、余生ひまがない、と言う川柳もあるほどですが年寄りたちの健康のためには大変良いのかも知れません。

 

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