田舎だより 2023年10月号

10月は天高く馬肥ゆる秋とか、食欲の秋など、いろいろと語られておりますが、農家にとってはまさに収穫の秋であります。今年の田んぼの稲の実りは9月号でも紹介したように今までにない最高の出来でした。ただ今年の夏は今までにない高温続きの夏でしたので米質と味がどうなのかが大変に心配でした。今年は水不足が騒がれていましたが、私は田んぼの水管理はしっかり行いましたせいか、食べてみると今までと変わりなく美味しい味でしたので安心しているところです。

それにしても今年の夏は命にかかわるような大変な暑い日が続いた夏でありました。わたしなどは朝と夕方の涼しい時間帯にちょっと農作業をするだけで、あとはクーラーの部屋で毎日過ごす日日でありました。福島県は、気象庁によりますと夏日が44日も連続に続いて記録破りの夏だったそうです。今年はまったくクーラーの有難さを知らされた夏でした。

さて、この記録破りの気候は日本ばかりではなかったようです。そっちこっちの国で山火事が起きて、ゲリラ豪雨などにより水害や土砂災害が頻繁に起きて地球の危機が叫ばれました。二ューヨ-クの国連本部での気候サミット会議でグテレス国連事務総長が、人類は地獄の門を開けてしまった、と言われましたが、地球の危機が本当に現実の様相になってきたような思いがしてなりません。そこで特に主要先進国のリーダーの人たちに問題の二酸化炭素を抑えるために化石燃料からの撤退を強く願うものであります。そして再生可能なエネルギー資源に転換を進めることを願うばかりです。

わたしたち米作り農家にとっても、いろいろな心配事が起きて来ています。温暖化によって今まで作って居たコシヒカリが米の味が悪くなると言う心配です。現に茨城県や栃木県などでは温暖化の影響でコシヒカリ米が美味しくなくなっている現状です。特にコシヒカリ米は実る時期に涼しくならないと美味しさを増さないため困って来ています。それで茨城県の農研センターでは年数掛けて暑さに耐えてしかもコシヒカリに劣らない新しい、虹のきらめき、と言う新しい新品種を開発されたそうです。話によるとコシヒカリの先祖も組み合わされているため美味しさは、しっかり保たれているようです。それで来年の米作りには私も作る面積の半分を、虹の煌めきを作ってみることにしました。

 

初めての試みなので心配な点もありますが、美味しい米や野菜作りに使用してきた、ミネグリーンを製造している八幡鉱業さんからの紹介なので期待をしているところです。

 

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