田舎だより 2024年11月号

今年の稲刈りは10月25日に、やぁーとこさ、終わる事が出来ました。例年だと9月内に終わる予定ですが、今年は秋の長雨のため刈り取り作業が困難をきたして大変でした。秋上げの悪い年は米の収穫は多いと言われていますが私の家では今までにないほど沢山の米が取れました。

また、今年は生産者売り渡しの米価が大変に高くなったので、農家の人たちは大変喜んでいるところであります。しかしそうした中スーパーの米売りコーナーを覗いてみますと新米の急激な値段の高騰には驚きました。新米の値段の高くなったことで食べるみなさん方も驚きでしょうが、農家が米業者に売り渡す生産者米価はやっと玄米60キロ当たりで2万円そこそこになりまして、農家の人たちはこの価格が維持されれば何とか経営が成り立つと思い大変に喜んでいるところであります。これからの米作りにもきっと力が入ることでしょう。

さて、今年の米不足やそれに伴う新米の高騰は一体何が原因だったのかでありますが、一つはやっぱり国による長い間の米の減反政策だったようですし、それに加えてコロナ禍などによって低米価が長く続いたため、中小零細農家の多くは米作りを止めてしまったことが大きな原因になったと言われています。一度止めてしまった農家が再度米作りを始めることは極めて困難なことは確かなので、これからの米の価格がどのようになるのかは、なかなか見通せないようです。

そこで農家として願っていることは、生産費に見合う米の価格制度なのです、この制度が確立されれば農家としては安定した農業経営が出来ることですから、より米の増産に力が入るだろうと思えてなりません、今後の国の政策に期待するところです。

 

 

ところで、今年は秋の長雨続きのため野菜が相当不作なようで、スーパーの野菜の値段などは下がる物などなく高騰が続いているようです。これには天候のせいばかりでなく野菜作りの農家の老齢化によるところも多いようです。わたしの家でもいつの日かそうなるかも知れませんが、今年は白菜も大根も写真のように立派に育っています。それと来年度収穫のタマネギやニンニクも妻が頑張って沢山植えました。私の米を食べていただく皆さんにこれからも野菜のおすそ分けして行きたいと思っています。

みなさん、農家は売る米が高くなったからと言って喜んでばかりは居られない事が起きています。つまり米泥棒です。それが少しばかりの量ではないのです。大きな機械を使ってか何tと言う米が一夜にして盗まれると言う事件が頻繁に起き始めています。だれもが安心して暮らせる日はまだまだ遠いようでなりません。

 

 

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