新年早々、大きな痛ましい自動車事故が起きて、これからの時代を担う若者たちが犠牲になったり、食の関係では、賞味期限が切れて産廃業者に委託された沢山の冷凍食品が再びスーパーに並べられて多くの消費者が食べさせられてしまった問題が新聞やテレビを賑わしましたが、安全やモラルの良さが高く評価されている日本に、いま何が起きているのでしょうか。
その大本には規制緩和で過当競争、安全軽視の構造が進んでいる、と新聞に報道されていました。また利用する側も安ければ良いと言って何でも選択することの危険なことも、同時に教えられたのではないでしょうか。
ところで、今国会で論議されているTPP問題は、いよいよ私たち日本農業にとって差し迫った重大な死活問題になって来ています。今でも輸入農産物に押されて大変なのに、これ以上安い農産物が入って来たら、牛を始め国産の農産物が無くなってしまうのではないかと、各JAの組合長さん達まで心配をつのらせています。
また、牛肉ばかりでなく、日本の食物自給率は30パーセントを割ろうとしている現在です。TPPが受け入れられたら更に落ち込むことは間違いないでしょう。そしてこれからは、外国産の安い食品の輸入や、販売の過当競争によってスーパーなどには安い商品が一杯出回ることでしょう。
だから私たちは安い事だけを選んで追い掛けていたら大変な危険が待って居ることを、今回のバスの事故や冷凍食品の偽装販売事件は教えてくれたのではないでしょうか。
さて、この度一月号でご紹介いたしましたエゴマ油ですが、当初売れるかどうか心配していたのですが、エゴマ油は田舎でも関心が高く良く売れています。私としてはこのエゴマ油についてはあまり関心がなかったのですが、そっちこっちにある、道の駅や産直所などを見て歩いてみましたら、いろんなことが教えられました。値段が一番高かったのは、その地域の人が同じ地域のエゴマを材料にして製油したものでした。そして、その陳列棚には一人一本に限る、と書いてありましたから相当売れ行きが良かったのでしょう。
また、隣にあったエゴマ油は250円ほど安かったが、裏ラベルの欄には、国内産とも、外国産とも書いてなく、ただエゴマとだけ書いてありました、原材料の産地が書いてないのには、大変不思議でなりませんでしたので、地元の保健所の担当者にお聞きしましたところ、油については、原材料の産地名は書かなくとも良い事になっているとのことでした。
店を出る際に、店員さんに安いエゴマ油の方が売れ行きは良いですかと聞いてみたら、値段が高くとも原材料の産地名が記されている油の方が良く売れています、と言っていました。それを聞いて消費者の方も安い物ばかりは選ばなくなったような気がいたしました。
皆さん、これからは、気をつけないと、どこの油を食べさせられるか分からなくなりそうです。
そして、これから安い農産物が入って来たら農家も大変ですが、消費者のみなさん方にとっても決して安心して居られなくなって来るのではないかと思えてなりません。(私たちのエゴマ油は、原材料名の欄には、白河産原料と明記されていますのでご安心ください)
私たちの作っているエゴマ油は未だありますのでご連絡下さい。